2018.06.19
先日、某Big4系FAS会社の方及びPEファンドのパートナーに
取材をさせていただく機会がありました。
最近のM&Aの傾向をお伺いしたところ、両社ともに
ミドルマーケット領域における後継者不足を背景とした
M&Aを活用した事業承継の普及が話題に上がりました。
一般的にM&Aというと新聞などのメディアを騒がす大型案件を
思い浮かべがちですが、最近の傾向として中堅・中小クラスの
M&Aが注目されており、今後も益々の増加が見込まれるようです。
確かに弊社にご相談に来られる会計士の中には、親御様が
会社経営をされている方も多く、親御様の背中を見て
会社経営に興味を持ち、会社経営の基礎となる会計・財務の
勉強を始めたという方も少なくありません。
ただ、その方々にお話を聞くと親の会社を継ぐつもりはなく、
親側も子供たちが継いでくれることに期待をしていないとの事。
確かに小さい頃からいい教育を受け、いい大学を出て、いい会社で
働いてるお子様たちからすると縮小する日本国内のマーケットで
家業を継ぐのはためらうのかも知れませんね。
そのような背景もあり、昔のような親族内承継が減り、M&Aを
活用した親族外承継が増えているのは、淋しくはありますが、
理解できる気がします。
私自身も実家が個人商店を経営しており、小さいころから祖母に
『商い(あきない)とは、お客様と飽きる事ないお付き合いをする事。』
といい聞かされたのが、私の社会人としての基礎にはなっていますが、
残念ながら家業を継ぐという選択肢は一度も考えた事はなかったですから。。。
日本におけるオーナー企業の数は70%を超えると言われますが、
オーナーの高齢化が益々進む中、今後もミドルマーケット領域の
M&Aの動向やそれに伴う人材ニーズには注目していきたいと思います。
※今回の取材させて頂いた内容については、近日サイト上に
公開させて頂く予定ですので、是非、ご覧くださいね。
大学卒業後、1部上場メーカーでの法人営業経験を経て、2001年に米国公認会計士や米国弁護士など国際資格の取得スクールであるアビタスへ入社。同社の人材サービス子会社の役員、人材事業本部責任者を歴任し、キャリアコンサルタントとして10年以上に渡り、一気通貫型の転職支援に従事。
その後、国内大手ヘッドハンティング会社であるプロフェッショナルバンクにて事業会社のミドルマネジメント層や会計士・弁護士などの専門職を中心としたヘッドハンティング及び社外取締役・社外監査役ポジションのサーチ案件を担当し、現職であるVRPパートナーズに参画。