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村田輝之
完全売り手市場に変貌!経理財務領域の求人・求職者動向

2015.09.24

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昨年のIPOが80社、今年のIPOも100社前後と増加予測で堅調なベンチャー領域。また、成長戦略の一貫で積極的にM&Aを展開する上場企業も、買収した子会社経理の上場水準への底上げ、連結経営の安定化、適時開示等に耐えうる組織力の強化等の理由から既上場領域の経理財務求人も増加傾向にあります。

現在では、リーマンショック以前を上回る水準で求人数も推移しており、転職市場は、空前の「売り手市場」に変貌し、優秀な人材の確保は一段と難しくなっています。特にIPO準備、既上場など会社のステージを問わず、即戦力のスタッフ~ミドルクラスで、開示業務や連結決算等の経験を持つ人材のニーズは強く、エージェントより100社程度の案件を紹介される方もいるほどです。

また最近の求職者動向として、例年夏はボーナス前後に転職に動く方が多く人材が流動化する時期でもあるのですが、今年の夏は例年の動きと異なり、転職への動きが鈍っています。

今年は昨今の景況感もあり、夏の賞与は例年よりも良く、また冬の賞与も期待できることから、いわゆるボーナス商戦のような人材の流動化が夏にあまり起こらなかった事、また企業側も優秀な人材の流出を防ぐ為、待遇面の改善を図った事から、繋ぎ留め効果がある一定出ていると思われます。

上述のように、特定の求職者層(即戦力スタッフ~ミドルクラスで、開示業務や連結決算経験者等)への求人の一極集中、また、積極的な転職希望者の絶対数の低下、そして転職希望者も求人をかなり選別している事などを認識の上、採用活動を進める必要があります。

企業側が採用を成功させるには、余裕を持ったスケジュールで、どこの企業も欲しがるような経験を持った方の応募が来るのを長期的に待つか、理想的な経験を持った人材像に固執せず、現組織の強み・弱みを把握し、現メンバーと補完関係が出来る方を採用し、組織全体を強化していく視点で採用を進めるか考える必要があります。

逆に転職希望者側は、この1年~2年程度は転職市場が活況な状況が続きますので、これからの時代に即したキャリアを勝ち取るという事を前提とした環境への転職を考える良い機会かと思います。

転職マーケットも短い周期で変化していますので、今後のキャリアパスなど相談がございましたら、お気軽にご連絡をくださいませ。

村田輝之 プロフィール

管理部門領域の人材紹介会社最大手MS-Japanに新卒入社。新人王・全社MVPを連続受賞するなど、高い成果を残す。

その後25歳で起業、管理部門のブティック型エージェント、クロスインフィニティ・マネジメントを設立。取締役として経営を担いながら自身もトップコンサルタントとして活躍。管理部門領域の人材採用を通じて数多くの企業のIPO、上場後の再成長、そしてターンアラウンドなど組織変革の成功に携わる。その後、リクルートキャリアにてグローバル・プロフェッショナル領域を経験し、現職であるVRPパートナーズに参画。

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