2010.08.18
本日の日本経済新聞に、
企業が監査法人に支払う報酬が、前期比2%ダウンしたとの記事があった
内部統制報告制度や、四半期決算制度などに伴う費用増が
ひと段落した事が背景にあるとみられている。
株式時価総額の上位の企業の監査報酬については、1社平均、約2億4000万円。
J-Sox導入時、前期比で3割以上増えていたそうだが、
2010年3月期には、減少に転じた。
企業全体でも、約52%にあたる企業の監査報酬が減少した様子である。
一方、先日から、本ブログでも記載した大手監査法人の1社が、
他法人の監査先企業に
大幅な監査報酬の引き下げ提案を次々に行っている。
そうなると、
現在、監査を担当している監査法人は、更なる監査報酬の引き下げを提案し、
元々、海外の監査報酬と比べ、日本の監査報酬については低いと言われている中、
結果的には全体的に監査報酬が落ち込むことになり、収益を圧迫する可能性がある。
ゴーイング・コンサーン(継続企業の前提)がつかないように、
必死な営業姿勢については理解できるが、
業界全体的な監査報酬の引き下げのきっかけにもなっており、
中堅の監査法人にもしわ寄せがきて、監査業界の将来に不安が生じる。
コストダウンの提案も大切だが、出来れば、質で勝負して欲しい。。。
**アクチュアリー・公認会計士専門のヘッドハンティング会社**
株式会社VRPパートナーズ
代表取締役 大谷 幸宏
http://www.vrp-p.jp
大学卒業後、金融機関にて法人営業職を経験し、98年に管理部門に特化した株式会社日本MSセンター(現:MS-ジャパン)へ入社。東京本部の立ち上げを行うなど、現在の同社の基盤を作る。2004年に国内最大規模のヘッドハンティング会社、サーチファーム・ジャパン株式会社よりスカウトを受け、エグゼクティブサーチ業界へ。 同社入社後も数多くの結果を残し、入社2年でパートナーへ昇進。2007年11月に株式会社VRPパートナーズを設立、代表取締役に就任。18年間のキャリアにおいて、2万人以上の転職者との面談実績を持ち、入社後の定着率は95%以上とサーチ業界内においてもトップクラスの実績を誇る。2014年に日本アクチュアリー会の会員に。