4月に引き続き5月に気になったニュースを幾つかピックアップしたいと思います。
なお、内容はすべて単なる個人的な見解であり、特定の人物や団体等を誹謗・中傷する意図は全くないことを、念のため申し添えます。
1.身バレ退職
いわゆる、内部通報制度が導入されて久しい状況ですが、大前提として「通報者の身分保証」が挙げられます。
つまり、組織の不正等を暴くことの見返りに、決して通報者が不利益を被ってはならないという大原則ですが、残念ながら、超一流のマスコミ(地上波)で当該原則が順守されなかった可能性があります。
保険・共済の適正な募集活動が、くれぐれも阻害されることがないことを切に願うばかりです。
https://gendai.media/articles/-/109697
2.保険金不払い
保険金申請時に提出した診断書に間違いがあったものの、医師による訂正の申し出を保険会社が断った事例が生じた模様です。普通保険約款上の、「診断確定」と「疑い」に大きな差異があることは一定理解できるのですが、「約款に未記載」であることを理由に一時的に「不支給」となったようです。
幸い、「不支給」は撤回されましたが、根拠なく拒絶したことまで暴露され、結果的に、当該生命保険会社の信用失墜につながった可能性が高そうですね。
なお、生命保険協会からは、一般論として「診断書を修正してもらった場合、保険会社側が受け取りを拒むことはないと認識」との見解がなされたようですので、少なくとも、“ゴネ得”になることだけは回避しなければならないと思われます。
https://www.nishinippon.co.jp/anatoku/question/2231/
3.夫婦が育休中に事故に遭った場合の補償
詳細は記事をご覧いただきたいのですが、上記記事と同様、保険会社からは、理由がはっきり示されないまま「社内で通らなかった」の一言で損害保険金請求が却下された模様です。
なお、弁護士によれば、主婦(主夫)休損について「事故のけがで家事労働ができない期間に休業損害を請求可」とのことで、結果的に、「家事代行サービスとの両方が補償されて驚いた。」という契約者の声には、全く同感です。
https://www.nishinippon.co.jp/item/n/1082832/
4.過去5年間の情報で十分?
大雨による川の堤防が決壊し、10棟余りの浸水被害が出ました。原因は、工事を行うために川幅が通常の半分になっており、想定外の水量が生じたためと考えられています。
なお、担当者によれば、過去の雨量を調べたうえで川幅を決めた(=狭めた)ようで、具体的には、「過去5年間の雨量を調べて増水に耐えられる川幅に設定。」とのことです。
単純比較は難しいですが、生保商品のプライシングや第三分野保険のストレステストなどでは、10年以上の経験値を用いることが多い経験がありますが、増水した河川の堤防決壊リスクを勘案すれば、もう少し長期間のデータを用いる必要があったのかもしれません。もちろん、結果論ではありますが。
5.下りるはずの保険金が10分の1以下に?
同世代の日々の生活で生じる様々なトラブルや相談事項は、加齢とともに、自分自身に大いに役立つ回答が得られることも多々あります。
特に、毎回楽しみにしている「テレフォン人生相談」は、弁護士や医師などの専門家に加えて、様々な肩書を有するコメンテーターから、時に“歯に衣を着せぬ”一刀両断の回答が出た時には、何ともいえない爽快感があります。
今回の相談では、生命保険の加入年齢を2歳若くした(注:加入者が故人のため、若くした理由などは不明)ことが被保険者の死亡後に判明したため、1700万円受け取れるはずの保険金が130万円になったというものです。
回答者は弁護士なのですが、保険制度にも詳しいようで、団体保険などの事例もご紹介されています。
加入年齢を「プラス2歳」して、営業保険料の「差額」を支払保険金と相殺する処理の可能性が高いように思えるのですが、仮に、この方法で処理を行った場合、当該差額が1500万円程度に達するものなのか?という点が、個人的に腑に落ちません。
また、2年前に生じた案件を今頃になって相談しているという“タイムラグ”も非常に気になるところです。
なお、58歳の加入で6年後の保険事故とのことですので、64歳が66歳になったことで1500万円程度の差異が生じたということかもしれません。
https://youtu.be/9c1TgaGk2WE
6.精神疾患経験者は生保に入れない?
あおり記事?タイトル「」本文「」の語尾 スポーツ紙の得意技を一流全国紙がついに模倣?と思いきや、最近入社された新米記者でテレビ局の勤務経験あり。視聴率主義の頭で全国紙に参入されるのはいかがなものか
https://mainichi.jp/articles/20230516/k00/00m/020/217000c
https://www.nissen-life.co.jp/lp/ansinnavi/?gad=1&gclid=CjwKCAjw67ajBhAVEiwA2g_jEPOz64vLLzTuWtiT72Wh1kjdcX8rSYBCObOulzy2oeshf67HwiuJdBoCVk4QAvD_BwE
7.トレンディドラマも還暦?
唐沢寿明さん、今井美樹さんと言えば、90年代の「月9」を中心としたドラマ全盛期の名優と言えます。一方、還暦といわれると、当時のドラマをリアルタイムで楽しんでいた世代としては、やはり、時の流れを痛感せざるを得ません。
このような調査を生命保険会社が行うことも、企業の社会的責任(CSR)なのかもしれませんね。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000011.000034778.html
8.上納金で表彰?
日本赤十字社の「金色有功章」を受章された保険会社が登場しました。
“一定額の活動資金を納めた功労者などに贈られるもの”という表現を拝見し、一瞬、“お金で賞が貰えるの?”と早合点してしまいましたが、健康増進活動を通じた様々な団体への寄付を実施されたことが評価された模様です。
まさに、企業の社会的責任(CSR)と言えそうですね。
https://www.hokende.com/news/blog/entry/2023/05/24/020000
9.加入、購入時の回答が犯罪を誘発?
富裕層をターゲットとした強盗事件が相次いでいますが、そもそも、何故その家に大量の現金があることが他人に分かるのかが不思議でなりませんでした。
その答えと思しきコメントが有名芸能人からなされました。
具体的には、2023年5月23日(火)15時9分頃、TBSのゴゴスマという番組内で、鈴木紗理奈さんから、“保険加入や不動産購入時に資産状況を聞かれ、自宅に大金があることを回答したことが情報漏洩した可能性もある”とのコメントがなされました。
少なくとも、生命保険の加入時に資産状況を契約者に尋ねることはないようにも思うのですが、損害保険ではそのような項目を尋ねることが通常なのかもしれません。
10.英語と数学
英検3級、英検準2級相当以上の取得学生の割合が政府目標(50%)に届かなかった模様です。中学、高校の英語教員が英検準1級相当以上を取得している割合も開示されていますが、英検準1級は大学レベルの英語力と聞いたことがありますので、英語教員免許の取得は英検準1級よりも容易であるということかもしれませんね。
一方、数学についても非常に興味深いアンケート調査結果が公開されました。具体的には、東大現役合格の理系学生の約8割が高校数学の全範囲を高2の終わりまでに学び終えており、特に、中高一貫校では、実に83.2%が高2までに高校数学を学び終えていた模様です。
残念ながら(?)、筆者は公立高校卒で中高一貫校でなかったため、文科省のルール(笑)に沿って、高校数学を高3の終わりまで学び続けておりました。
https://www.huffingtonpost.jp/entry/story_jp_64472744e4b0d840388a4554
“公平性”は、社員(契約者)配当における重要な観点ですが、少なくとも、大学受験に関して言えば、現役高校生の間に限定してみても、“公平性”が満たされているとは言い難い状況にありそうですね。
(ペンネーム:活用算方)