アクチュアリーといえば「数学を使ったプロフェッショナル」というイメージが強いのではないでしょうか。
そこで、現在活躍しているアクチュアリーは、大学時代、何を勉強していたのか? 42人のアクチュアリー正会員の方にアンケートを実施し、出身学科を聞きました。
まず、出身大学の国公立/私立では、大学院を含めて国公立が全体の60%。東京大学、東京大学大学院出身者は全体の35%と高い数字が出ました。
出身学科では、やはり数学科が全体の38%とトップです。一方、理系の中でも物理学科や生物学科、天文学を専攻した方や、都市工学、機械情報工学などさまざまな学科の出身者がいました。
あらた監査法人(PwC)でアクチュアリーチームのディレクターを務める鈴田雅也さんは、アクチュアリーに求められる素質について、「数学を専門でやっていた人ではなくても大丈夫」だと話します。
「大事なのは、物事を論理的に考えることができる人。数学が嫌いでしたらさすがに難しいかもしれませんが、文系の方でも、計量経済や金融工学をやってきた人は、理系出身者以上に詳しい可能性があります。アクチュアリーは“数学を使った専門職”というイメージがありますが、長いキャリアの中では、ずっと計算のみを担当しているわけではありません。ノンアクチュアリーの方とのコミュニケーションが非常に大切なので、あらゆることに幅広く興味を持てる人、前向きに取り組む姿勢の方がいいと思います。理系、文系問わず、興味があればぜひチャレンジしてほしいですね」
実際に、文系の経済学部経済学科を卒業した方も少なからずいるなど、出身学部はこれからも多岐にわたっていくかもしれません。