2018年5月16日(水)の夜、勝どきでアクチュアリーの交流会が開催されましたが、これは、2018年6月にドイツのベルリンで開催されるICA(国際アクチュアリー会議)の参加者が集うものでした。
8年後の2026年にICAが東京で開催されることもあり、今回のICAには70数名が日本から参加されるようでして、交流会にも60余名の方が参加され、大盛況でした。
ほろ酔い気分で帰宅した後、ふと、自宅の書棚に目を向けると、会社の先輩アクチュアリーから寄贈された一冊の本がありました。
そう、1976年に日本で初めて開催された『第20回ICA』に向けて、アクチュアリー会の英知を結集して作成された、非売品の用語集です。英語のみならず、フランス語やドイツ語など、恰も、今日の日本の保険市場でのプレーヤーを予言するかの如く、汎用性の高い用語集になっています。
第20回ICAでは、当時の皇太子(現在の天皇陛下)ご夫妻をお招きして、盛大に開催されたICAでしたが、8年後も大盛況な会議になるのでしょうね。きっと。
そこで、今回のコラムでは、アクチュアリーの専門用語に関する英単語の検索方法について、私自身の経験を踏まえて、幾つかご紹介します。
英和と和英の両方が具備されているのが有りがたいです。ただし、『(保険料及び責任準備金の)算出方法書』で検索しても、ヒットしません。これは、辞書が不十分ということではなく、そもそも、諸外国において『算出方法書』の概念がないという事情から来ているかもしれません。ちなみに、当方の勤務先(外資系です)では、” actuarial note”で、算出方法書を表しています。
保険業法の英語版が用意されています。例えば、保険業法第116条(責任準備金)では、” Policy Reserve” という単語が登場します。
日本アクチュアリー会のホームページで、英語表示が可能なことは、意外と知られていないようです。(会社の後輩も初耳のようでした)
例えば、『生保標準生命表2018(死亡保険用)』の英語表示を知りたい場合、以下のサイト(http://www.actuaries.jp/english/lib/index.html)をクリックすれば、標準生命表の作成過程が英語で表示されますので、大変便利です。
4.Weblio
言わずと知れた、超定番のサイトです。特に、英語翻訳の精度は飛躍的に向上しておりまして、一説には、AI(人口知能)の発達がその要因ではないか、と噂されています。また、単語検索の結果で、金融庁や特許庁の例文が登場する点も助かります。
5.google
これも、言わずと知れた、超定番の検索サイトですが、『(調べたい単語)、英語で』という組み合わせで検索すると、関連するホームページに辿り着きます。
国際化の波が益々激しくなる昨今の日本の金融業界ですが、英語とパソコンは、もはやスキルとは言えない日々が来るのも、そう遠くないかもしれませんね。
(ペンネーム:活用算方)