おかげさまで、以前のコラム『2021年8月12日 (木) アクチュアリー試験に役立つ情報(金融庁編)』が上位にランキングされました。
改めて、アクペディアコラムの閲覧されている方々には、アクチュアリー試験の受験生が多いのかなあ、と実感しております。
そこで、今回のコラムは、同試験に役立つ情報の第二弾といたしまして、標記のホームページを紹介いたします。
なお、同ホームページによれば、ホームページ運営者の坂本氏が、お怪我をされたようですので、是非、皆様と共にお見舞いを申し上げたいと思います。
1.論文検索方法
まず、当該ホームページの使い方としては、過去のやりとりが検索できる点が一番の魅力かもしれません。
実際、後述の『花津谷氏の論文』についてみると、以下の手順で当該論文に辿り着けます。
【手順1】http://acalax.info/にアクセス。
【手順2】画面右下の『練習帳』をクリック。
【手順3】上部中央の『ワード検索』をクリック。
【手順4】キーワード欄に『花津谷』を入力。
【手順5】検索領域欄は『過去ログ1』をチェック。
【手順6】『検索する』を押下。
2.アクチュアリー試験に役立ちそうな投稿(その1)
1.でご紹介しました、花津谷氏の論文:“花津谷さんの「保険契約債務の評価とソルベンシー・テスト」について 投稿者:坂本嘉輝 投稿日:00/08/11(Fri) 21:34”は、大変有名な格調高い論文でして、アクチュアリー試験受験生はもちろん、正会員であっても一読すべきものと思われます。
特に、クローズドモデルについての議論がまだ浅かった頃、アクチュアリー会のお偉いさんに怯むことなく、ご自身のお考えを理路整然と示される御姿には、本当に敬服するばかりです。
3.アクチュアリー試験に役立ちそうな投稿(その2)
保険代理店を務められている征保大将軍氏のご投稿は、当時のアクチュアリー実務家を巻き込んだ議論の1つです。
具体的には、定期付終身保険における定期保険特約にスポットを当てて、
1)更新型では80歳くらいまで保障を継続できるが、全期型では保険料払込期間中にしか当該特約が付加できないことの是非
2)更新型/全期型で同一死亡率を使用することの是非
といった、現在においても、未だ明確な答えが得られていない鋭い問題提起であると考えられます。
なお、1.の【手順4】で、キーワード欄に『征保大将軍』を入力し、それ以外の手順は1.と同じものにすれば、同氏のご投稿を閲覧することができますので、是非、ご一読ください。
4.アクチュアリー試験に役立ちそうな投稿(その3)
山中鹿之介氏のご投稿も、非常に興味深いものがあります。
保険計理はもちろん、保険業法などの法令等にも精通されている感がみられますので、アクチュアリー試験対策としても、全く色褪せることのない内容だと思われます。
なお、1.の【手順4】で、キーワード欄に『山中鹿之介』を入力し、それ以外の手順は1.と同じものにすれば、同氏のご投稿を閲覧することができますので、是非、ご一読ください。
5.アクチュアリー試験に役立ちそうな投稿(その4)
実名と思われるご投稿もあるように思えます。
例えば、1.の【手順4】で、キーワード欄にそれぞれ、
1)『谷川』
2)『明田 裕』(←姓名の間にスペースを入れてください)
3)『畑 加寿也』(←姓名の間にスペースを入れてください)
を入力・選択し、【手順5】で、
1)『過去ログ1』
2)『過去ログ1』
3)『過去ログ3』
をチェックすれば、投稿が閲覧できます。
なお、掲示板の性質上、匿名投稿が主流であることは仕方がないかもしれませんが、敢えて、本名(と思われるハンドルネーム)で投稿されることも、大いに意義のあることであると筆者は考えます。
また、以前のコラムでもご紹介いたしました、大蔵省銀行局保険課長を歴任された、浅谷輝雄氏にまつわる話題も、1.の【手順4】で、キーワード欄に『浅谷』を入力し、それ以外の手順は1.と同じものにすれば、同氏にまつわる話題も検索できます。
残念ながら、同氏のホームページは、現在閲覧できないようでしたので、貴重な資料といえるでしょう。
6.掲示板の役割
実は、本件ホームページにおける書き込み機能については、当初、日本アクチュアリー会ホームページ内にこのような機能を持たせる案も浮上したようです。
SOAなど、諸外国のアクチュアリー会ホームページで、同様の機能が設置されているかは不明ですが、少なくとも、会員が自由に意見を述べられる場所が提供され、風通しの良い団体活動を行うことも、公益性の極めて高い専門職団体として求められているようにも思えます。
いかがでしたか。1999年に京王プラザホテルで開催された、日本アクチュアリー会100周年記念大会で、同会の歩みがVTRで放映されました。その中で、昭和50年代に、坂本氏がアクチュアリー試験の理事長賞(旧大舘賞)を受賞され、同年に受賞されたもう一人は、現在、主務官庁にて保険数理専門官をされていると伺っております。
優秀なアクチュアリーの先輩方に囲まれながら、オンサイト・オフサイトを問わず、高所大所から常に的確な助言を頂けることは、アクチュアリーの一人として望外の喜びがあります。
(ペンネーム:活用算方)