幻のアクチュアリー試験問題?


このコラムを書いているのは、2020年9月1日ですが、今年は、アクチュアリー試験の申し込み期間が後ろ倒しとなり、今日から申し込み開始です。

そこで、今回のコラムでは、アクチュアリー試験の過去問の入手ルートについて、最近、知人に教えていただいた内容も踏まえつつ、ご紹介いたしましょう。

1.資格試験情報
試験全般に関する情報は、(http://www.actuaries.jp/examin/info.html)を見るとよいでしょう。ただし、このパートが更新されても、一般的公開されているトップ画面の「更新情報」に反映されない、または、トップ画面の更新までタイムラグがある場合もあるため、直接、上記のURLから閲覧されるようにすると良いでしょう。

2.問題例
過去問のうち、第1次試験(基礎科目)のサンプル問題が、
http://www.actuaries.jp/examin/sample.htm)で公開されています。
問題文のみで、解答は掲載されていませんが、出題年度が問題文の末尾に記されていますので、次の「3.」にある、ライブラリーを見れば、解答が見られます。

3.ライブラリー
日本アクチュアリー会の会員でなくても、同会ホームページのトップ画面の「書籍・ライブラリー」にある「資格試験過去問題集」をクリックすれば、昭和37年度以降の過去問&公式解答が閲覧できます。
手軽に、PDFファイル形式で過去問を持ち運べますので、スマホやタブレットに保存して、スキマ時間を有効活用しながら熟読されるのがベストな勉強法だと思います。

4.会員専用サイト
日本アクチュアリー会の会員になると、会員専用のサイトにアクセスできます。
会員名簿や例会等の申し込み等、会員にとって有意義な情報に触れることができますので、是非、会員になっておくべきですね。
特に、会員専用サイトにある「ライブラリ」(←ライブラリーではありません)には、アクチュアリージャーナルや会報など、様々な資料が格納されていますので、通常の業務でも大いに参考にしたいところです。

5.会報
上記の「4.」で紹介しました「ライブラリ」の中に、「会報」が格納されています。
この「会報」のうち、第15号(1961年)以前を遡れば、昭和36年度以前の資格試験問題が閲覧できます。
実は、筆者はつい最近まで、過去問は昭和37年度以降しか公開されていないものと思い込んでいたのですが、先輩アクチュアリーからこの情報を教えていただけました。

6.生保数理問題の第1号
会報第1号(1940年)に、「第1回~第5回」の試験問題が掲載されているのですが、特に、生保数理(保儉數學)の最初の問題は、与えられた死力から生存保険の一時払純保険料を求める問題です。
現在の試験テクニックとしても活用できる内容ですが、80年を経た今でも、古さを感じさせないところが、正に、数学としての格調の高さを示していますね。

いかがでしたか。今回ご紹介しました昭和36年度以前の試験問題には、解答が掲載されていないのが大変残念ですが、自ら、模範解答を作ってやろうという気概を持って試験に臨んでいただけると合格に近づけるでしょう。

(ペンネーム:活用算方)

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